どうしてエホバの証人になったのか
要約:エホバの証人になった理由を知れば気を楽にして脱会する助けになります。貴方の家族にとっても同様です 。
自分自身の事情を明らかにすれば、後で役立ちます。最も良い方策は後悔しながら思い返すことではなく、実際の過去の出来事を知ることです。
誰であれ、過去は変えられません。過去は切り捨てられないのですから、自分の過去を受け入れます。
今となってはものみの塔の中にはちっとも良いことが無いと考えてはなりません。白か黒かで割り切れない世界があります。もし証人としてバプテスマを受けようと組織に入る決断をしていたならエホバの証人の中にも何かしら肯定できる一面を見てきたはずです。
両親のようになりたいと思って、エホバの証人になったのかもしれませんね。楽園に入りたかったのでしょうか。組織の中での秩序が好きだったのですね。集会で注解することが好きで講話をしたかったのですね。兄弟姉妹と一緒にいることが好きだったのですね。
愛の爆弾
初めてエホバの証人の集会に出席したときにはとても暖かい雰囲気の中で案内係や兄弟姉妹から歓迎されたでしょう。実際に個人的な関心を寄せていたでしょう。
どこの場所でもこうした光景が見られるわけではありません。そのような現実の光景は本当の神の組織にだけでしか見られないのは本当でしょうか。何か魂胆があったのでしょうか。
長老のマニュアルではそうしたやり方が強調されています。
新しく会衆と交わりを始めた人には特に注意を払う必要があります。新しい人は、初めて王国会館に来ると、不慣れな場所に来たと思うかもしれません。暖かい友情を感じるようにしましょう。新しい人が一人で立っていたり、研究司会者とだけ話しているなら、積極的に近づいて挨拶を交わしたり、他の人に紹介します。出席している人には挨拶するよう促します。……積極的に新しい人に近づくべきで、すべての兄弟姉妹が新しい人と親しくなるように訓練しなさい。……新しい人の家や貴方の自宅では集会以外の時以外の時も新しい人と交わりができます。そのように個人的な関心を示すとエホバの民には本物の愛があると知らすことになります(ヨハネ13:35)。新しい人は以前の交わりや世的な娯楽から遠ざかるきに感じる空虚感を埋めます(「あなた方自身と群れのすべてに注意を払いなさい」1991 P.22,23)。
新しい人が集会にやってきて知り合いになると多くの兄弟姉妹はまともに幸福感を感じます。エホバの証人は唯一の本物の宗教であるとまともに信じていますし、世間の人が仲間に入りたいと言えばそれだけでも幸せな感じを覚えます。
歓迎されれば受け入れられた感覚を覚えてしまいます。それは未経験の経験かもしれません(例えば今まで両親やクラスメートや会社の同僚から一度もそうした感情を感じなかったかもしれませんね)。
今までそのように受け入れられなかったのなら、その感情は極めて強烈です。
愛の爆弾戦略に参加したエホバの証人は本当のところ、「神権的戦略」について真剣に考えたりしませんし、そうした愛の演技をしているとは思ってません。見せつけられた愛は異常です。演技しているだけではなく、不自然です。エホバの証人の組織自体が全体的に不自然です。わざとらしい演技をしていますし、一緒になってトップダウン式の経営手法を実践しています。理解を容易にするために否定的に説明しているのではないのですが、それが現実に行れているのです。あなたの行く末を分かりやすくしているのです。
知っておいた方がいいでしょう。不活発になったらそのような愛は消滅します。なぜでしょうか。ものみの塔の境内から出るとそのような愛の発露はどこにも見られません(同様のトップダウン式の威圧的な経営手法を除けば)。
この本の本題は愛している人と一緒にエホバの証人から脱会できるようにそのお手伝いをすることです。時間をかけて現役の証人の家族のことを考えてみましょう。
それが演技であったとしても、(貴方の愛する人は)どうしてエホバの証人になるときに受け入れられたと感じましたか
その答えが得られれば次の段階に容易に進めるでしょう。
恐れ
エホバの証人の子どもとして育てられると、できるだけ早くエホバに献身するよう、そして献身を公式に示すためにバプテスマを受けることがどんなに大事か、繰り返し聞かされています。愛の爆弾と恐れがセットになって圧力をかけます。愛の爆弾は書きましたが、恐れはどうですか。感じますか。世の人と話をするとき、またはエホバの証人と話をするときに恐れを感じましたか。
エホバの証人になろうとしたきっかけは恐れでしたか。
エホバの証人の家族にどの程度、恐れを感じましたか。
何を恐れていましたか。
その答があれば次の段階に進めるでしょう。
世の人に対する恐れ
次のような思い出がありますか。
・エホバの証人と名乗ることに恐れがありませんでしたか。あるいは恥じてませんでしたか。
・乱暴されるとのではないか恐れてませんでしたか。あるいは恥じてませんでしたか。
・献身しないと世の人のようになるのではと恐れてませんでしたか。
組織の中の人に対する恐れ
次のような思い出がありませんか。
・両親を喜ばせていないのではと恐れていませんでしたか。
・エホバ神から命を取られるのではと恐れていませんでしたか。
・善人でなくなるのではと恐れてませんでしたか。
・思い出がありますか。
・エホバの証人と名乗ることに恐れがありませんでしたか。あるいは恥じてませんでしたか。
・エホバの証人にならないと彼(彼女)が結婚してくれないのではないかと恐れてませんでしたか。
なぜエホバの証人から脱会したいのですか
ものみの塔から脱会する理由は何ですか。
家族のことをひとりひとり考えてみます。どんな理由からものみの塔は到底信用できないのですか。どうしたら、ものみの塔のように嘘を世の人につけるのだろうか。
自分の身になって思い出してください。
・失敗したハルマゲドンの偽預言と日付。
・教義の変更(例えば1914年の年代、輸血)
・ものみの塔の教義と聖書の教えの矛盾(神、イエス・キリスト、組織、統治体、……)
・個人の自由の欠如、自由に語る権利の欠如
・人よりも組織が大事
・「活発に」伝道するようにとの圧力、単調な集会への出席
・性的児童虐待
何かが間違っていると分かってもその本質が分からないうちに脱会する人もいます。
大事な点を理解する
・組織の中の何物かがあってエホバの証人になることに関心を覚えされられたか、知ってましたか。
・エホバの証人になって、どのような実践行動を覚えましたか。どのような善意の行為を学びましたか。
・なぜエホバの証人を脱会したいのですか。
・エホバの証人の家族がものみの塔を信用してはならないと言っているのはどのような理由からですか。
時間をかけてよく考える
・後悔の念を持たないで、かつ正しく理解して過去を振り返るなら、前途にはどのような可能性が開かれているだろうか。
・エホバの証人から脱会するとしたら、恐れが取り除かれる可能性はどのくらいあるだろうか。
・どの程度、わだかまりなくほかの人から受け入れてもらえるだろうか。
・家族に受け入れられる可能性はどのくらいあるだろうか。
・脱会または残留のどちらのやり方(決断)が良いだろうか。