離婚と別居を回避するには
要約:配偶者が一緒にエホバの証人から脱会できる用意ができるまでは配偶者から「霊的に危険」と思われないために策略を用いなさい。 ものみの塔は離婚を次のように規定しています。「イエスの言葉は、結婚という結び付きを実際に断つ唯一の離婚の根拠が配偶者の側のポルネイア(淫行)であることを意味しています。キリストの追随者は,望むなら離婚のその規定に従って行動することができ,そのような離婚をした人はふさわしいクリスチャンと自由に結婚してよいことになります。――コリ一 7:39」(「洞察」離婚の項)。
霊的生活が危険にさらされたために別居
それでも、ものみの塔は、第三者と再婚をするつもりだったら離婚する自由はないと言っておきながら、「法的な別居」を持ち出しています。「無垢のエホバの証人」は再婚できないのに離婚できると遠回しに表現しています(離婚の後、元配偶者が新しい婚姻相手と性的関係を持つまでの間)。
そのような「法的な別居」の理由は「霊的な生活がはなはだしく危険にさらされる」段階に達しているからです。もし配偶者が「霊的な生活がはなはだしく危険にさらされる」と感じたら「法的な別居」を求めます。そうして「人間よりも神に従う」のです。その結果、どうなりますか。霊的な違いのために結婚生活は破綻します。そしてものみの塔は結婚の解消を正当化します。配偶者が淫行を犯していない場合でも,その配偶者との別居,あるいは,ことによると離婚が正当とされる状況があるでしょうか。確かにあります。しかし,その場合,クリスチャンには再婚する目的で別の異性との交際を求める自由はありません。……配偶者が絶えず何かの方法で神の命令を強引に破らせようとする場合,脅されている側は,とりわけ霊的な生活が危険にさらされるほど事態が深刻化しているなら,やはり別居を考慮できます。危険にさらされているほうの人は,法的に正式な別居をすることが,「自分たちの支配者として人間より神に従(う)」ための唯一の手段であると判断するかもしれません。―使徒 5:29(「幸せな家庭を築く秘訣」P.153 結婚が破局の瀬戸際にあるとき)。
全体的に見ると、二つの理由があってものみの塔は「法的な別居」を述べているのです。扶養義務の不履行と極度の身体的虐待です。
これは重要です。肝に銘じておきなさい。「霊的な生活がはなはだしく危険にさらされる」とき、ものみの塔が出版物の中で書かれたことばに順応して行動するよう強いられるかもしれません。
無傷のまま結構生活を続けたいなら、配偶者に脱会する気構えができるまでは急いで脱会させる道理はありません。やりすぎてませんか
過激な行動をして配偶者が貴方を「背教者」と見なして「霊的な生活が危険にさらされる」と見なすようになるとどうなるでしょうか。私は結婚カウンセラーではありません。それでも何百人のエホバの証人の脱会の手伝いをしていた経験からいくつかヒントを差し上げます。次のリストの順序には別に意図はありません。各自の立場に応じてこれらの選択肢を考慮する必要があります。
話しかけなさい。素直に話し合うとそれが役に立ちます。
何回も繰り返し、真剣に謝罪しなさい。
一緒に聖書を読むことを提案する。
再び愛を燃え立たせる。一緒に写っている写真に見入る。一緒に休日を過ごす計画を立てる。週末を共に過ごす。
二人が初めて会った場所に行く。記念になる場所に行ってみる。
次のように尋ねてみなさい。「二人の結婚生活よりも大切なものがあるだろうか。変更された教義もある。この先、一年かそこいらで変更される教義もあるのだろう」
エホバの証人の統治体の元成員、レイモンド・フランズの本を読んでみるよう勧めます(「信仰が本物なら何も恐れるものはないでしょう。私たちの結婚生活のために読んでみたら」)。
助けになる友人はいますか。配偶者に話しかけられる人はいますか。その友人はエホバの証人ですか、未信者ですか(叔母とか、親とか、仕事の同僚など)。
助けになるカウンセラーはいますか。
最悪の場合、いつかは(1週間か2週間)、別居しても構わないと提案します。その後には世界が違って見えてくるかもしれません。大事な点を理解する
・ 離婚と別居を延期させるためには何ができますか。
・ 手助けを頼める人はいますか。時間をかけてよく考えてください
・対話を活発にしたり、愛を再び燃え上がらせるためには何ができるだろうか。
・対話の糸口をつかむ見込みはあるだろうか・
・ほかにもっと良い方法はあるのだろうか。